銀月に想いを・・
「わび・さびの中の銀月」という風情の煤竹がようやく仕上がりました。
「ようやく」とは・・・・・?
昨年にオーダーを頂きながら3度の失態がありまして
僕から依頼者の方に逆キャンセルということをさせていただきました。
煤竹は組まれた場所にもよりますが屋根付近の20年前後のものや
天井付近の付加のかからないものでは50~100年以上と古い煤竹になるという。
注文のネットは真竹の曲がりのない真っ黒な煤でに包まれた
見た目にも良い飴色状態のものを使用した。
作業に入ってみると曲げの工程で表皮の割れる感触だけが小さく伝わってきた。
! ? ・ ・ ・
あぁー? 無理したつもりないんだけどなぁ
そして、気を取り直して予備のもう1本を。
! ? ・ ・ ・
えっ うっそー
この違和感がもうたまりません。
音もなく、折れるでもなく、炭素鋼の間で起こるこの違和感・・・
外して確認すればやはり表皮の割れが2ヶ所ほど。
後日、この煤竹に不安を抱きながらも再作業・・・しかし
! ? ・ ・ ・
うぅー やっぱりね
そんなこんなで僕の心も折れました。
煤竹としては凄く良かったのですがフレームには炭化?しすぎだったのかも。
その結果、「キャンセルさせてください」と条件つきお願いをさせていただきました。
製作は続けますので出来上がった時点で改めてご検討という約束で・・・
で、たいへん長くお待たせし・・・・・・今日に至ることとなりました。
とりあえず見ていただいて、改めてのご検討を と黒い猫に咥えさせました。
結果・・・・・・・・SOLD OUT
透ける尾鰭の中に銀月を・・・
ありがとうございました。
by shimanets
| 2010-06-28 23:03
| もそもそっと・・・作品